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補遺3 安息日の証



 安息日を守るのは正しい事だとはわかっても、世の情勢や制度を思うと実際問題としては守れないと言う方が多くあります。正しいと信ずるならば、不可能だとなぜきめてかかるのでしょう。万物を創造し、これを支配なさる神がお命じになるいましめが、不可能であるわけがありません。なるほどこの堕落した世にあっては、安息日を守るには困難が伴う場合もありますが、神のいましめに従おうと心を定める時、切なる祈りとなりまた守ろうとする日々の努力となります。そして必ず神は道を備えたまいます。現在、困難のように思える世の中に安息日を守って神の約束の通り祝福を体験している人々がたくさんあります。その中の、看護婦、学生、会社員、商人等それぞれ異なった職業を持っておられる方々の体験をうかがってみましょう。



不規則な勤務の下でも_東京T・K 

 私の仕事は公共企業のため終日休みなしで営業し、交替制勤務です。したがって休日は毎週固定せず、毎日の勤務時間もたいへん不規則です。こういう事情のもとに土曜日を休日として願い出ても認められることは不可能に等しいと思われました。3回にわたり上司にお願いしましたが認められませんでした。安息日を守る私の決心は変わらないので、ついに辞職を余儀なくされました。ある朝、辞職願を持って上司の前に立ち、「辞職させて下さい」と願いを出しました。ところが予想外のことが起こったのです。上司は辞職願を受けとらず、今までと同じように勤務するように、そして、土曜日に休んでよろしいという許しが与えられました。その時の喜びは言葉で言いつくすことはできません。

不可能に見えたが_兵庫T・M 

 貿易会社という日曜も祭日もない多忙な勤務先にあって、「安息日を休ませて下さい」ということは、私にはどうしても言えないことでした。また安息日を守るには、会社をやめる以外にないと思うほど、会社においての安息日遵守は不可能に見えました。しかし、この緊迫した終りの世を思ったとき、今こそすべてを捨てて神様に従おうと私は決心いたしました。
 ある日私は、「もし安息日を守らせていただけないのでしたら、会社をやめさせていただきます」ということを、はっきりと社長に申し上げました。社長はしばらく考えておられましたが、「日曜日に教会へ行きなさい」とおっしゃいました。私は安息日のことをよくお話しして、どうしても土曜日に休ませていただきたいと申しましたら、とうとう「やめられては困るから」とおっしゃって許可してくださいました。
 その後、現在も、主のお恵みと会社の方々の暖いご協力のうちに働きながら安息日を守らせていただき、いろいろな点で祝福されております。会社もその後、3度目の増築をいたしましたが、こうした経験をとおして、主が雇い主をも豊かに祝福なさることを見せられ感謝するものでございます。

安息日を守って損をしない_名古屋Y・D 

 私は紳士背広服生地を生産する仕事をしております。この仕事を始めたときから一家そろって安息日を守り、教会に出席していますが神様は不思議なみ手をもって支え導き、恵みを与えてくださいました。生地を織るのに同じ機械で同じ仕事を1か月も2か月もすることがあります。生地の1反の長さは50メートルですが、私は土曜日休んで23反織りました。日曜日も休みなしで働いた人は19反でした。日曜日休みで働いた人は13反でありました。この生産率を見たときに神様の恵みを感謝しました。聖書を学び、祈りのうちに勤勉に働くときに神様を信じない人ではまねることのできない仕事をすることができるのであると思いました。
 子供も小学校に入学したときから、土曜日を休んで喜んで教会に出席しています。先生は6回学ぶところを5回ですから、ついて行けないでしょう。成績が悪くなると困るから学校に出してくださいと言われましたが、とにかく休ませてくださいとお願いしましたところ、先生は「まあ1年もみていなさい。きっと駄目でしょう。」と言われました。しかし私は神様を信じました。子供もそのぶんだけ努力しました。そして1年、2年なんのこともなく6年目を迎えましたが、いつも先生や友だちは、毎週土曜日休んでよくできるなんて、なんとすばらしいことだと言ってくれます。
 この間も父母会に行き、先生との面接で「男子では今は4位にいますよ。土曜日休まないで学校にくるならもっとすばらしい成績になるでしょう。」と言われましたが、私は神様は絶対に安息日を守らなかったら助けてくださらないと確信しています。

神様は道を開かれる_広島K・K 

 主人は出張先で、3人の子供と私を残して突然殉職しました。そのため会社では葬儀その他すべてのことについてよくして下さいました。1か月後には私に職場も与えてくださり安息日問題をお願いにまいりましたおりも心から了解してくださり、恵まれたうちに新生活をふみ出したのです。
 ところがまもなく、サタンは私を真理から引き離そうとして働きはじめました。会社の好意に甘えていてはいけないといって、主人の姉妹や母やおじなどが口をそろえて反対するのです。顔さえ見れば“お前はそれでもクリスチャンか”とか“弔慰金が出てもやらない”とか“家をやらない、子供もやらない”と言って私を責めます。あるときは、よってたかって両ほほをはれあがるほどたたかれたことさえありました。あげくのはてには、せっかく安息日を理解してくださった所長の好意を、遠くにいる社長にざんげんするという卑劣なことまでしてしまったのです。そしてついに、私は“人に従うか、神に従うか”という窮地に追いこまれてしまいました。
 しかし神様は勝利の道を開いてくださったのです。私から何もお願いしないのに、所長は気兼ねなく安息日を守れる新しい仕事─従業員食堂のまかない─ととりかえてくださいました。こうして私は財産も家も子供も職も失うことなくこんにちの喜びの生活を続けさせていただいております。

神のみちびき_名古屋M・M 

 私の家庭は商家でありまして、主人と私とのふたりで軽金属商を営んでおります。軽金属商と申しても、一般的には数少ない商いでありまして、かなり肉体を酷使する労働のはげしい商売でもあり、また忙しい日々なのです。
 私は主婦でもあり作業人でもありますのでとても安息日を守れるものではないと自分自身思うと同時にそのために悩んだのです。それにいっしょに作業をしている主人の大反対にあい、これではもうとても信仰をもつことができないと何度思ったことでしょう。でもそう思いつつも聖書研究を途中で休んだり、なげすてることは私には絶対できませんでした。ある時、今、神様が私の命を即座に取られたら一体私に何が残されるんだろうと思ったことがあります。そして、そうだ、いままで求めてきた道を前進しようと決心をし、困難を承知でバプテスマを受けたのです。幾度か挫折しそうになったりしたこともありますが、そのようなときは神様に懸命に祈ったのです。また教会の先生にもお祈りしていただいたこともあります。神様はその祈りを聞いてくださり、安息日を順調に守れるようになりました。反対に反対をしていた主人も私が教会に出席できるようにといって、かなり努力していてくれるようになり、私自身不思議でならないときもあります。
 神様は「求めよ、そうすれば与えられるであろう。」といっておられます。神様に不可能はありません。一生懸命求めるとき道を開いてくださることを安息日問題を通して知り、いまは感謝のうちに喜びの日々を送っています。

神は助けられる_北海道S・S 

 私の働いているところは繁華街にある百貨店式の大商店である。このような店では土日以外の日に休むのが普通だから土曜日安息日の問題が出たとき、私は心の暗くなるのを覚えた。ある日、社長に安息日のことを持ち出して承認を求めたところ一笑に付され、かえって私が不可解な事に心を捕われていると思って同情してくれたりした。そこで私は1つの試みとして、だまって安息日の礼拝に出席してみることにした。初めのうちは気づかれなかったようだが、回を重ねるにしたがって見つかってしまい、止められてしまった。その時、私は老父や家庭の扶養の事も考えて、神は家庭の事情もごぞんじなのだから、この問題は当分このままにしておこうと考えた。
 ところがその日から3日位たったころ、社長から「そんなに安息日を体みたいなら、お前は事務だから業務に支障なくすれば休んでもよい」と軽い口調で言われ、うそではないかと疑ったくらい驚いてしまった。安息日は神が人のためにお与えになった日であるから、この日を守ろうとする人を神は助けられる。

試みにあわせず_福岡M・W 

 私はイエス様を知ってから2年目に、やっと安息日を守る決心ができました。父に「私はこれから土曜日は学校へ行きません」と話しましたが、中学生のくせにそんなことはゆるされないと、まっこうから反対されました。しかし私は、人に従うよりも神に従うべきだということをはっきり知っていましたので決心をかえませんでした。そして決心をした最初の安息日、私は1時間も早く教会へ1番のりしました。というのは、K市から当地へ越して来て2年余り、1度も仕事で泊まりなどということのなかった父が、金曜日は帰って来なかったからです。神様はやはり、できない事を守れとおっしゃる方ではなかったのだと非常にうれしく思います。担任の先生にも日記を通して決心を伝えたのですがどうしてもわかっていただけず、ある日父に相談にこられました。どういうことが話されたのかわかりませんが、それからは2人とも何も言いません。たぶん黙認ということになったのでしょう。私はきっと大きな試練にあうものと覚悟していたのですが、主の祈りにありますように、神様は私を「試みにあわせず悪より救い」だしてくださいました。感謝です。

物質的の恵みも_千葉S・H 

 私が、三育学院食品部の製品を販売する職に転業した当時は、自転車で行商をしていましたが、現在は木更津市の中心部の商店街にある、ショッピング・センター内で食品店を経営しております。今では市内3校の昼食パンの販売も与えられ、また漢方医の依頼で純正食品を扱う店として多くの患者さんや、これを必要とする人々に愛食され、金曜日には土曜日のぶんまで買いにくるお客がふえて、なかなか忙しい日となっております。
 安息日を守るため周囲の店の反対もありましたが、土曜日には店頭に「毎週土曜日は安息日につき休業」という看板をかかげて、働き人も家族も教会に出席しています。なかには心ある人の質問をうけ、日没より休むことの説明までするという信仰のあかしもでき伝道・経営両面において恵まれ、安息日はたいへん楽しい1日で感謝しております。

学生のあかし_兵庫I・U 

 学生生活の四年間をふり返ってみます時に、神様の不思議な導きのみ手がそこここにあった事を強く感じます。
私の学んだ薬大は、各科につき20%の欠席により受験資格を失うという規則があり、最初各教授のもとに伺ったとき安息日を守っていては、到底卒業できないように思われました。しかし安怠日を守れといわれた神様がこの学校に入学を許して下さったのだから、必ずや道は開かれると信じ、続けて安息日を休んで勉強を続けて参りました。
 毎年、毎学期、私の事が問題になりました。けれども、ある時には学生会の執行委員長を通し、ある時には教授の心を開かせて下さって、数名の落伍者があったにもかかわらず、不可能と思われた卒業を皆と一緒に許していただけたことは感謝です。そればかりではなく、家庭教師の口も不思議な方法をとおして与えられ、それによって4年間の経済的な面もささえられました。信仰の面でも周囲にある同信の方々の温かいお交わりと励ましのあったことを思い、すべては神の導きの賜物であることを、しみじみと感謝するものです。

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