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第23課 人間の本質と死人の状態

1.人はどのようにして造られましたか

「主なる神は土のちりで人を造り、命の息をその鼻に吹きいれられた。そこで人は生きた者となった。」創世記2 : 7

土のチリ+生命の息=生ける者(魂)

2. 人間はどんな3つの部分からできていますか

「どうか、平和の神ご自身が、あなたがたを全くきよめて下さるように。また、あなたがたの霊と心とからだとを完全に守って、わたしたちの主イエス・キリストの来臨のときに、責められるところのない者にして下さるように。」テサロニケ第一5 : 23

3. 罪の結果、人間は何に支配される者となりましたか

「主なる神はその人に命じて言われた、『あなたは園のどの木からでも心のままに取って食べてよろしい。しかし善悪を知る木からは取って食べてはならない。それを取って食べると、きっと死ぬであろう』。」創世記2 : 16, 17

「このようなわけで、ひとりの人によって、罪がこの世にはいり、また罪によって死がはいってきたように、こうして、すべての人が罪を犯したので、死が全人類にはいり込んだのである。」ローマ5 : 12

「見よ、すべての魂はわたしのものである。父の魂も子の魂もわたしのものである。罪を犯した魂は必ず死ぬ。」エゼキエル18 : 4

4. 死すべき人間の性質とは何ですか

滅ぶる者(ヨブ4 : 19)死ぬべき体(ローマ6 : 12)死ぬべき肉体(コリント第二4 : 11)

5.滅びる生命は何にたとえられていますか

霧(ヤコブ4 : 14)ふたたび帰りこぬ風(詩篇78 : 39)影(ヨブ14 : 2)

6. 生命の限りある者は、どうすれば限りなき生命にあずかることができますか

「そして今や、わたしたちの救主キリスト・イエスの出現によって明らかにされた恵みによるのである。キリストは死を滅ぼし、福音によっていのちと不死とを明らかに示されたのである。」テモテ第二1 : 10

「盗人が来るのは、盗んだり、殺したり、滅ぼしたりするためにほかならない。わたしがきたのは、羊に命を得させ、豊かに得させるためである。」ヨハネ10 : 10

7.私たちは何を求めなければならないですか

「すなわち、一方では、耐え忍んで善を行って、光栄とほまれと朽ちぬものとを求める人に、永遠のいのちが与えられ、」ローマ2 : 7

8. 永遠の生命はいつ与えられますか

「ここで、あなたがたに奥義を告げよう。わたしたちすべては、眠り続けるのではない。終りのラッパの響きと共に、またたく間に、一瞬にして変えられる。というのは、ラッパが響いて、死人は朽ちない者によみがえらされ、わたしたちは変えられるのである。なぜなら、この朽ちるものは必ず朽ちないものを着、この死ぬものは必ず死なないものを着ることになるからである。この朽ちるものが朽ちないものを着、この死ぬものが死なないものを着るとき、聖書に書いてある言葉が成就するのである。」コリント第一15 : 51-54(注2)

9. 死人を起こし、生きている者を変えるラッパはいつ鳴るのですか

「すなわち、主ご自身が天使のかしらの声と神のラッパの鳴り響くうちに、合図の声で、天から下ってこられる。その時、キリストにあって死んだ人々が、まず最初によみがえり、それから生き残っているわたしたちが、彼らと共に雲に包まれて引き上げられ、空中で主に会い、こうして、いつも主と共にいるであろう。」テサロニケ第一4 : 16, 17

10. 命ある者は、みなどんなことを知っていますか

「生きている者は死ぬべき事を知っている。しかし死者は何事をも知らない、また、もはや報いを受けることもない。その記憶に残る事がらさえも、ついに忘れられる。」伝道の書9 : 5

「そして、一度だけ死ぬことと、死んだ後さばきを受けることとが、人間に定まっているように、」ヘブル9 : 27

11. 人が死ぬときどんな変化が起こるでしょう

「その息が出ていけば彼は土に帰る。その日には彼のもろもろの計画は滅びる。」詩篇146 : 4

「生きている者は死ぬべき事を知っている。しかし死者は何事をも知らない、また、もはや報いを受けることもない。その記憶に残る事がらさえも、ついに忘れられる。その愛も、憎しみも、ねたみも、すでに消えうせて、彼らはもはや日の下に行われるすべての事に、永久にかかわることがない。…ちりは、もとのように土に帰り、霊はこれを授けた神に帰る。」伝道の書9 : 5, 6、12 : 7(注3)

12. 生きている者は何ができますか

「わたしは生けるかぎりは主をほめたたえ、ながらえる間は、わが神をほめうたおう。」詩篇146 : 2

死んだ者は何をすることができませんか。

「死んだ者も、音なき所に下る者も、主をほめたたえることはない。」詩篇115 : 17

「陰府は、あなたに感謝することはできない。死はあなたをさんびすることはできない。墓にくだる者は、あなたのまことを望むことはできない。ただ生ける者、生ける者のみ、きょう、わたしがするように、あなたに感謝する。父はあなたのまことを、その子らに知らせる。」イザヤ38 : 18, 19

13. イエスは死人がどんな状態にあると言われましたか

「そう言われたが、それからまた、彼らに言われた、『わたしたちの友ラザロが眠っている。わたしは彼を起しに行く』。すると弟子たちは言った、『主よ、眠っているのでしたら、助かるでしょう』。イエスはラザロが死んだことを言われたのであるが、弟子たちは、眠って休んでいることをさして言われたのだと思った。するとイエスは、あからさまに彼らに言われた、「ラザロは死んだのだ。」ヨハネ11 : 11-14

14. 詩篇では死は何と言われていますか

「わが神、主よ、みそなわして、わたしに答え、わたしの目を明らかにしてください。さもないと、わたしは死の眠りに陥り、」詩篇13 : 3

15. 死人はいつまで眠っていますか

ヨブ14 : 10-12, 15詩篇17 : 15使徒行伝13 : 36ヨハネ5 : 28, 29を対比して下さい。

ヨブ14 : 10-12, 15「しかし人は死ねば消えうせる。息が絶えれば、どこにおるか。水が湖から消え、川がかれて、かわくように、人は伏して寝、また起きず、天のつきるまで、目ざめず、その眠りからさまされない。あなたがお呼びになるとき、わたしは答えるでしょう。あなたはみ手のわざを顧みられるでしょう。」

詩篇17 : 15「しかしわたしは義にあって、み顔を見、目ざめる時、みかたちを見て、満ち足りるでしょう。」

使徒行伝13 : 36「事実、ダビデは、その時代の人々に神のみ旨にしたがって仕えたが、やがて眠りにつき、先祖たちの中に加えられて、ついに朽ち果ててしまった。」

ヨハネ5 : 28, 29「このことを驚くには及ばない。墓の中にいる者たちがみな神の子の声を聞き、善をおこなった人々は、生命を受けるためによみがえり、悪をおこなった人々は、さばきを受けるためによみがえって、それぞれ出てくる時が来るであろう。」

注釈

【注1】
「創世記の『生ける者』ということばは、よく、人間が動物より優れたものであることを示すことばとして使われ、魂の不滅を証明しようとする幾多の議論の聖句となっている。この考えが誤りであることは、創世記1章、20、21、24章や、このことばが下等動物全体を指して使われている他の多くの聖句を見てもわかる。これらの聖句は、人間といわず動物といわず、生物全般の生命を表すために用いられている。使徒も彼の議論が示す通りの意味でその言葉を使っている。(コリント第一15 : 45)アダムも『生ける者』と呼ばれているが、それは彼が不滅のものでなく、死ぬべき者であることを証するためである。」Dr.J.P.Lange, Commentary, on1Cor.15 : 45.

【注2】
「ヘロドタスは、紀元前484年にギリシャに生れ、最初の歴史家とみなされています。彼は、『エジプト人はまた、人間の魂は不滅であるという教理を主張する、最初の人々であった』と言っています。」Herodotus, Euter. 2, par.123.

【注3】
人間を生かしている生命の息は、神から貸し与えられたものに過ぎません。それは人が死ぬと再び偉大な生命の創造者のもとに帰っていきます。それは神から出たものであるから当然神に属するものであり、人間は、イエス・キリストを通してはじめて、神の賜物として永久にそれを持つことができるのです。(ローマ6 : 23)生命の息が神に帰ったとき、創造のとき土のちりから造られて、「生ける者」となった人間は、また元通りの土に帰ります。その人はもはや生きた、意識のある、思考できる者として存在しません。ただキリストとよみがえりを通して、神のみ心とご計画と御目的の中に存在するだけです。どの人も死からよみがえることになっていますから、この意味で「神の前にみな生ける」者なのです。(ルカ20 : 38)(ヨハネ5 : 28, 29、使徒行伝24 : 15、ローマ4 : 17)

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